2017-05

2016年10月25日(火)(№1650)

 こんばんは。
 今日は、東京でセミナーを受講しました。
 東京の最高気温は17.2℃でした。

【「防災・危機管理における議会の役割」&「『地方創生』と自治体戦略」】

<防災・危機管理における議会の役割>

 セミナーの1講目は、「防災・危機管理における地方議会の役割」について、神奈川大学法学部の幸田雅治教授の講演でした。

 防災や危機管理における議会の役割というのは、従来はあまり意識されて来なかったと思います。

 しかし、東日本大震災のときに、東北3県やその中の市町村が、議会として被災状況の調査や住民の意見を聞き首長側への提言・要望を行ったほか、国・県へ意見書を提出するなどの取り組みを行い、その活動がクローズアップされるようになりました。

 震災以降、防災基本条例や議会基本条例に災害の際の議会の役割を規定するところが出てくるようになりました。

 講演では、災害時の議会が果たす役割として、以下の項目があげられていました。

①災害発生直後~初動対応として情報把握(行政側との情報共有)、被災住民と行政の橋渡し、住民への情報伝達、住民の安否確認、避難所運営への関与

②復旧時~行政に対して、課題解決に向けた活動(意見提出等)を行うことが必要とされる、地域に根差した存在として地域の復旧状況の相違や抱えている課題の違いを良く把握して、行政対応へ反映させていく役割が求められる。

③復興期~生活復興と市街地復興があるが、町の将来も見据えて、住民の合意形成を図ることが必要で、議会本来の機能としての審議機能、監視機能を発揮し住民自治を体現することが必要である。

 また、危機管理について、防災対策基本条例などは、議会の政策形成に適した案件であり、議員提案を追求してみるべきだとの話がありました。

 函館市議会では、まだ全体の議論にはなっていませんが、所属会派で、災害時の議会の役割や対応について決めるよう提起すべきだと話し合っており、今後、具体化できるよう取り組みたいと思います。


<「『地方創生』と自治体戦略」>

 2講目は、「『地方創生』と自治体戦略」について、東京大学法学部の金井利之教授の講演でした。

 僭越ながら、金井先生は私がリスペクトする学者のお一人なのですが、今日は3時間もじっくりお話しが聴けて最高でした。

写真 2016-10-25 15 56 56
講演中の金井先生

 いわゆる「地方創生」については、昨年、多くの自治体で「総合戦略」が策定され、5カ年計画で、人口減少問題への対処を目的に取り組みが行われています。

 講演では、金井先生曰く、「地方創生」にどう取り組むかという方法論よりも、時代の中でどういう構造にあるのかを押さえておく必要がある。「木を見て森を見ず」の方向へ動いているおり、自治体が遭難しかねない。今の「地方創生」は自治体を危ないところに向かわせている、と大局を見なければならないと強調されていました。

 「地方創生」の発端は、増田氏のレポートだったわけですが、消滅自治体を名指しするなど、地方圏の関係者を煽りました。

 問題は何のためにレポートが出されたのかということですが、理由はなんだったのでしょうか。

 それは、大都市圏はこれまで地方圏からの人口流入(特に若年層)によって存続してきたが、地方圏の人口が減少して大都市に流入する人がいなくなれば東京圏・大都市圏も消滅してしまうから、それを防ぐために地方に人口対策をさせようということらしいのです。

 そして、一方で、高齢者を地方圏に送るために、「生涯活躍のまち」(日本版CCRC)が考えられたそうです。
 これは高齢者が要介護者になってからでは地方圏の自治体が受け入れないので、元気なうちに移住させてしまうということです。

 政府も少子化対策はもっぱら自治体に対策をさせ、うまくいかなければ努力がたりないと切って捨てるのが実際のところのようです。
 つまり、失敗しそうな人口政策は無為無策を決め込んでいるということです。

 講演の最後に、金井先生は、
 真の地方創生を実現するには、国民に経済的ゆとりがあって、消費などの内需が発生し経済が回る状態を作り、地域を活性化させないとならない。

 そのためには、端的にいうと医療、介護、子育て、教育の水準が地域によって偏らないように調整が必要であり、社会保障を充実させ、国民各層・各世代への普遍的な分配を実現しなくてはならない。

 現状は国がそれを放棄しているため、自治体は、個別の自治体間の競争を超えて、地方圏・大都市圏かを問わず、自治体全体として、社会基盤を国に作らせるため共創(共に創る)することだ、と締めくくられました。

 函館では、日本版CCRCにも取り組むとしており、今年3月の市議会定例会で代表質問を行ったときに、その考え方や取り組み方を質しましたが、国に踊らされて終わりとならないように、議会もしっかりと対応していかなくてはなりません。

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函館市議会議員の「みちはた克雄」でございます。 ブログをご覧いただきありがとうございます。 函館市政や市議会のこと,私の活動のお知らせはもちろん,国や各都道府県・市区町村での出来事などについても私の考えをコメントさせていただきます。

プロフィール

函館市議会議員 道畑克雄

Author:函館市議会議員 道畑克雄
1961年札幌市生まれ。
少年期を千歳市で過ごし,1974年函館市民に。
1980年函館東高卒業。同年より,函館市役所に勤務。
2006年退職。
2007年函館市議会議員に初当選。現在3期目。
所属会派~「民主・市民ネット」(会派幹事長)
市議会民生常任委員、議会運営委員。
民進党北海道第8区総支部副代表

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